地盤の微動探査レポート改修のお知らせ
株式会社Be-Do(ビィードゥ、以下「弊社」)は、 地盤の微動探査レポート(発行は提携先の株式会社KULOCOとなります。当社はKULOCOの微動探査事業総代理店です)について、本日よりレポートを大幅に改修して提供を開始いたします。
これまではA4用紙裏表(2枚)にコンパクトに内容をまとめたレポートとして提出しておりましたが、18ページの報告書形式によるレポートとして大幅改修いたしました。新レポートでは、調査目的、調査方法、調査機材、調査写真、レポート提出までの流れ、地盤微動探査結果として30m平均S波速度、地盤の卓越周期、考察として地盤の増幅特性、地盤の周期特性(地盤種別、共振の可能性)について記載したものとなります。
当社の微動探査と本レポートの特徴
微動探査とは、人間が感じない車の通行や川の流れなどのわずかな揺れ(常時微動)について、専用の機材(微動計)を地面に配置して微動を観測するだけで、非破壊・無振動・無騒音で地盤の揺れやすさ(増幅特性)、周期特性、層構造がわかる地盤調査方法で、一宅地あたり約1時間ほどで調査が完了できます。
地盤の微動探査を複数の微動計を配置して実施する「微動アレイ探査」は、2022年にISO24057として国際規格化されています。弊社ならびに株式会社KULOCOの提供する微動探査では、調査担当者向けの研修および資格制度「微動探査オペレーター講座」による人材育成を行って、このISO24057を参考として同規格に準拠した方法で実施しております。
地盤の微動探査によって得られる地盤の増幅特性とは、地盤の揺れやすさを示します。プリンと羊羹を同じ皿の上に乗せてゆすってみると、プリンは大きくプルプルと大きく揺れますが、羊羹はさほど揺れないといったような違いが、私たちの住む地盤でも起こっており、地震の際の被害状況も大きく異なってきます。当社では能登半島地震で被災した地域で地盤、家屋の微動探査を実施しています。能登半島地震で被害が軽微な地区(奇跡の町と言われた「志賀町赤崎」は地盤増幅率が低く、輪島市街地の建物倒壊が多かった地点は2.5倍以上揺れやすい地盤( 当社調査報告)であることもわかっています。こうした特性を、微動探査では知ることができます。
本レポートでは地盤の微動探査で得られる30m平均S波速度および、これに基づいて計算される表層地盤増幅率について、微動探査の実測に基づくJ-SHIS Mapの地盤構造モデル等に利用されている先名ほか(2023): 強震動評価のための浅部・深部統合地盤構造モデルの構築, 防災科学技術研究所研究資料 第498号(出典)を採用しています。
周期特性については、地盤種別について計測された値を活用できる、2020年版建築物の構造関係技術基準解説書(国土交通省国土技術政策総合研究所・国立研究開発法人建築研究所監修)の区分だけではなく、昭和55年建設省告示第 1793号に示された地質の特徴(地形区分から確認)からみて確認しています。
レポートのサンプルファイルは、こちらよりダウンロードできます。
地盤の地震時の特性を知って、地震に強い家づくりに活用頂きたいと考えております。なお、本レポートや微動探査にご質問がある場合には、当社問い合わせフォーム よりお願いいたします。