交通振動・工事などによる振動とは?

 日本で起こる「揺れ」による被害については、地震だけではなく交通振動工事の振動などによる被害があります。

 昨今、この揺れによる問題は、家を購入した後で、実際に住んでみないとわからないことで、大きな課題となっております。

 ここでは、交通振動工事の振動などを対象とした事前の確認、対策についてご説明します。

揺れに対する特性や揺れ方を確認

 地盤には卓越周期固有周期)が存在し、事前(建築前)にその振動特性を調べることで交通振動、近隣の工事、工場などの振動による建物の影響がどれほどあるかを地盤卓越周期固有周期)から想定できます。

 また、既存住宅においては地盤の周期を把握すると共に建物の固有周期および、実際の振動を観測することで建物が共振しやすいか、揺れの原因が交通振動、もしくは工事振動などであるのかを数値で検証いたします。

 Be-Do(ビィードゥ)微動計では、地盤や建っている家屋の揺れの特性を実測し、交通振動や工事振動などで共振しやすいか、また揺れによる影響を確認することができます。

対策

 新築住宅における振動対策については、住宅を建てる前に交通振動等により共振しやすいことが想定される場合、地盤側において住宅に揺れを伝わりづらくする工事(EPS工法など)で交通振動工事振動などを抑えられる可能性があります。

 しかし、交通振動工事の振動などにおいては、家が建った後、実際に住んでからわかるということが多くあります。夜間や朝方など、睡眠時に揺れを感じて目が覚めてしまう眠れないという、お住いの方からの声を伺います。

 既に建っている既存住宅における対策については、地盤側の対策を後から実施することは工法や施工条件が限定されることや、高額な費用となることからハードルが高いのが現状となり、住宅を改善するのが現実的となります。

 既存の住宅における振動対策で有効なのが、制振オイルダンパーです。制振オイルダンパーは、僅かな揺れから効果を発揮するとされており、地震による揺れだけでなく、交通振動工事振動などにも有効です。
※現状、確実に振動が解消するとは言えませんが、揺れの軽減ができる可能性が高いです。

結論

 新築住宅を建てる際には、建築前に地盤の揺れやすさ周期特性を把握し、地盤・建物共に対策を行うことで、 交通振動、工事の振動などの影響を最小限に抑えることができ、交通量の大きな発生した場合でもより安心した生活を送ることができます。

 また、既にお住まいになっている住宅で、交通振動、また工事などの振動などでお困りの際には、地盤と住宅の特性を把握し、原因を検証して対策をしっかりと行うことが求められます。