「住宅の地震・振動対策による安心・安全な住まいづくり」セミナーを実施しました

 株式会社Be-Doビィードゥ、以下「弊社」)は、 株式会社M’s構造設計と共催にて、6月23日(金)に微動探査の国際標準化(ISO24057:2022)と1年間の家屋計測サービスの進展に関するセミナー(オンライン形式)を開催いたしました。ご多忙の折、ご参加頂きました皆様、誠にありがとうございました。セミナーの際に撮影しておりました動画を公開し、セミナー後のアンケートで頂いたご質問について回答いたしますので、是非ご視聴・ご閲覧頂けますと幸いです。

セミナー概要

 ■日時:6月23日(金) 14:00~16:30

 ■会場:WEB開催(Zoomを用いたオンライン形式)

 ■参加人数:125名以上
 (ZOOM画面での同時接続人数のため、参加人数はより多い場合があります)

 ■申し込み人数:約160名(個人が約2割、法人が約8割)

 ■内容:国立研究開発法人防災科学技術研究所 マルチハザードリスク評価研究部門の先名 重樹 氏(博士(工学))から、『 微動探査(微動アレイ探査)の国際規格ISO24057:2022の概要および活用』と題して、微動探査とは何か、ISO24057:2022の経緯、民間での活用事例、地震被災地での事例などについてご講演頂きました。

 株式会社M's(エムズ)構造設計 代表取締役・「構造塾」塾長の佐藤 実氏(構造設計一級建築士)から、『家屋の耐震性実測による家づくり』と題して、家屋の耐震等級(特に許容応力度計算による耐震等級3の必要性)、家屋の微動探査でわかること、新築住宅、既存住宅での活用方法(耐震性能の計測)についてご講演頂きました。

 ■動画URL:
20230623「住宅の地震・振動対策による安心・安全な住まいづくり」セミナー


 セミナー動画の内容等に関しましてご質問、お問い合わせがございましたら、弊社「お問い合わせフォーム」よりご相談ください。

質問への回答

 セミナー当日はご質問も多数いただいております。アンケートでいただいたご質問につきまして、下記に回答いたします。

Q.微動探査マイスター講習は微動探査の結果からどういったことが読み取れるかということも教えてもらえるのでしょうか?
微動探査マイスター講習に興味があります。説明できるようになりたいです。
A.微動探査マイスター講習は、地盤・家屋の地震・振動対策として期待される微動探査の概要、用語や調査方法の理解、結果の見方、レポートの活用方法から、微動探査を知り、顧客に説明して活用を促進する人材として必要な基礎知識が学べる講座です。微動探査でどういったことが読み取れるか、また結果から実務上どうしていけばよいか理解するだけでなく、お客様に説明できる水準の講習を予定しております。

Q.微動探査マイスター講習日が決定しましたら連絡頂けると幸いです。
微動探査マイスター実施要項をご案内ください
A.微動探査マイスター講習の第1回講習受講日は、11月9日(水)の午後にWeb講座として実施することを想定しております。7月中には実施要項がまとまる予定ですので、弊社HP等でご案内をさせて頂きます。

Q.愛媛県で微動探査を行なっている会社はあるのでしょうか?
A.全国の微動探査を実施できる企業(Be-Do登録企業)は、弊社HPに掲載があります。
愛媛県では現状のところ登録企業がございません。登録企業が不在の県では、弊社にて微動探査を実施、または近隣県の登録企業をご紹介することができます。弊社「お問い合わせフォーム」よりご相談ください。

Q.微動調査とSWS試験はコラボすべきという内容の話をされていたかと思いますが、実際どのような形でコラボし、より良い内容のデータをお客様へ提出できるのか等を教えていただくことは可能でしょうか?
A.地盤の微動探査は地震時の地盤特性を調べるものとなります。SWS試験で建物の鉛直荷重に対する地耐力・沈下特性を調査いただき、それに加えて微動探査で建物の地震力に対する特性や交通振動に対する特性を調査することができます。建物荷重に対しては基礎形式や地盤改良(補強)で対応する方法の提案、微動探査の結果からは、交通振動や地震動対策として、耐震性能や制振ダンパー装着の提案などをすることができます。

Q.微動探査に地盤と家屋があるとのことですが、微動探査をして、建物の許容応力度計算には、どのように反映されるのでしょうか?
A.微動探査の結果が、許容応力度計算に反映されるものではありません。家屋の微動探査を行うことで、許容応力度計算が建物の施工において反映されているものか確認することができるものとなります。なお、建築前に地盤の微動探査を行った場合には、許容応力度計算を行って建築する建物と地盤が共振する可能性の検討が可能です。

Q.耐震等級3の住宅で、地盤の微動探査で、固有周期がいくらなら大丈夫とかの基準値が、あるのでしょうか?
A.耐震等級3の新築木造戸建て住宅の固有周期は、概ね0.10~0.15秒程度です。地盤の固有周期がこれに近い地盤の場合は短周期側の共振が発生することが想定されます。基準値はございませんが、弊社では建設省告示1793号に定められる第1種地盤の数値(0.4秒)以下を一つの指標としております。なお、地震によって塑性化した地盤の周期が長周期化する可能性に対しては、剛性が強く短周期となる耐震等級3の住宅であればより共振しづらくなると考えます。

Q.熊本地震で益城町の等級1,2で崩壊しなかった建物は 何棟ぐらいあったのでしょうか?
A.熊本地震で被害があった益城町中心部における悉皆調査(国交省)によると、2000年基準の基準法レベルの家屋301棟中、無被害は181棟(60.1%)、軽微・小破・中破は101棟(33.6%)、大破12棟、倒壊7棟とされています。耐震等級2をまとめた結果は見られませんでした。

以上、セミナーの内容等に関しましてご質問、お問い合わせがございましたら、弊社「お問い合わせフォーム」よりご相談ください。